2021/02/17

介護業界という進路について 【福ひろばインターシップ二期生コラム】

■固定概念によって閉ざされた進路

はじめまして、今年の夏から約3か月間、株式会社はなひろのインターンに参加しました汪 雅雪(おう みゆき)です。

今この記事を読んでくださっている読者の皆様にお聞きしたいことがあります。

皆様は、今までどうやって自身の進路を選択してきましたか。

進路とは就職に限るものではありません。進学や留学、結婚や家族を持つことなど、多種多様な「進む道」です。

ひとつの進路を選択することは、別の選択肢を手放すことであり、時に後悔を伴うこともあるかと思います。

もちろん、後悔や失敗から学ぶことは少なくありません。でも、する内容が大きくなれば大きくなるほど、後悔しない選択をしたいと思うものではないでしょうか。

今年の7月、私は自身の地元である東北地方の復興支援活動をしたいと思い、復興・創生インターンに応募しました。

そこで見つけたのが、この株式会社はなひろでの活動です。

私にとって「介護業界という進路」への知識は、専門性が高く必ず専門学校を卒業しなければならないものでした。

そんな未知の業界であった介護業界に対して、初めの印象は決して良いものだけだったとは言えません。

自宅付近の老人ホームからは、常日頃から明るい雰囲気を感じていました。一方で、メディアが報道する介護業界の姿は常に暗く、受け入れ難くもありました。

ですが今回のインターン通じて、介護業界への暗い印象は一気になくなりました。

施設のスタッフの方々をはじめ、ケアマネジャーなどへのインタビューを通して、皆さんがどれほど利用者さんのことを思い、働いているのか。そして、どれほどの愛と希望が溢れる職場なのか、ということを感じました。

そこで、今回、皆さんに、進路選択の一つとして介護業界への進路を推薦しようと思います。

この3か月に及ぶインターンシップ活動で学んだ、介護業界の2つの魅力を通して、私が持っていたような固定概念を、無くしていただきたいです。この記事を読み終わった後に、みなさんの進路がより豊かなものとなりますよう、願っております。

■介護業界の魅力1:身近さから生まれるぬくもり

介護業界の魅力の1つ目は、スタッフと利用者さんの身近さです。

この業界は、利用者さんが存在することで成り立ちます。

スタッフの願いは、利用者さんの生活の充実や、満足度の向上です。そのために、日々、より良いサービスの提供ができるよう試行錯誤を繰り返し、サービスの充実を追求しています。それが、利用者さんやご家族のサポートに繋がります。

ですが、サポートをされるのは利用者さんだけではありません。スタッフも、日々、利用者さんからサポートをされているのです。利用者さんから頂く「ありがとう」という、感謝のひと言ひと言に励まされながら、それに支えられながら日々仕事に励んでいるのです。自分の行動や思いが利用者さんに直接届くのと同時に、利用者さんからの反応を直接受け取ることが出来る。これほどリアルで、人のぬくもりを感じられることがこの業界の魅力です。

 

■介護業界の魅力2: 幸せの共有

もう1つの魅力は、自分の個性で人を幸せにすることが出来ることです。

郡山市内には様々な介護事業所があり、皆様が利用者さんのことを思いながら、楽しいイベントやレクリエーションを設けています。

インターン中に何度も、各事業所の様子をこの福ひろばの「事業所Topics」を通して覗いていました。

事業所の様子を見ていく中で、私が一番魅力的だと思ったのは、スタッフの皆さんが日頃から様々なイベントや、計画を立てており、その度に利用者さんの笑顔になっていたことです。特に、誕生日会では、それを強く感じました。

学生時代に、同級生や、先輩、後輩など沢山の人々から祝われていた人も、社会に出てから、多くの人に祝ってもらう機会は少ないでしょう。

もちろん、慎ましく祝うことも良いのかもしれません。

ですが、大勢の人から祝ってもらうことで、少し照れくさくても、嬉しくなるようなそんな暖かい雰囲気を生み出すことが出来る、そんな様子が、私にはとても微笑ましかったです。

誕生日会やゲーム大会を設けたり、外出の計画を立てたりすることは事業所のスタッフが担当します。もちろんできないことがあるかもしれません。ですが、利用者さんのことを思って考えた、スタッフの皆様の個性的なアイデアが、多くの利用者さんを楽しませ、幸せな気分にさられることは、とても魅力的なのではないでしょうか。

■インターンを通して考える進路

ここまで、インターンを通じて自分が感じた介護業界の魅力について2点挙げました。

ここで挙げた介護業界の魅力は、どの業界でも共通して得られるものです。

たとえ、人と直接かかわる仕事でなくても、「ありがとう」と直接言われなくても、私たちは常に誰かと支え合いながら生きています。

そして、誰かが幸せになれるように、自身の知恵を絞りだしながら、個性を生かしながら仕事をしています。

ですが、この魅力がしっかりと生きている業界はどれほどあるでしょうか。

介護業界ではこの魅力が、至る所に散りばめられています。

そして、それを自分で見つけられなくても利用者さんに、気づかされることがあります。

 

誰かのためだと分かっていながらも、終わりの見えないタスクに追われ、

時間の余裕がなく、自分や他人と向き合える時間がない人が多いのではないでしょうか。

ですが、介護業界では自分が気づかなくても、利用者さんがその魅力を教えてくれます。タスクをこなす中で聞こえる、「ありがとう」という一言が、なぜか強く心に染みることがあります。また、我が子を思うように、スタッフの家族の様子を気にかけてくれます。

自分で意識をしなくても、その魅力を常日頃から最大限に感じることが出来ることが、介護業界の最大の魅力なのではないでしょうか。

 

介護業界では、この2つの魅力が強く生きており、その魅力に惹かれて転職されている方も多くいらっしゃいます。皆様のより豊かな人生のためにも、介護業界への進路を選択してみませんか。