夜間の巡回中に「何かあったら…」と不安になっていませんか?施設での転倒・離床事故は介護現場の大きな課題のひとつです。今、AIとセンサーを組み合わせた見守りシステムが急速に進化し、夜間安全管理の在り方を大きく変えています。さらに、これらのICT機器を低コストで導入できる令和8年度の補助金制度も各都道府県で申請受付がスタートしています。今回は最新の見守りシステム事例と補助金活用のポイントをお届けします。
AI見守りシステムが転倒・離床事故を防ぐ──2026年最新事例3選
従来の「マット型センサー」から、AIと画像解析を組み合わせた高精度なシステムへの移行が進んでいます。グローリーが開発した「mirAI-EYE(ミライアイ)」は赤外線センサーとAIで転倒を検知するシステムで、2026年にはパーキンソン病専門施設「PDハウス陣原」の全60室に導入されています。日立システムズの「A.I.Viewlife(エイアイビューライフ)」は、深度カメラとAI姿勢推定技術を組み合わせ、転倒などの危険動作や危険予兆をリアルタイムで検出します。ノリツプレシジョンの「Neos+Care(ネオスケア)」は3D電子マットと距離センサーを使い、離床・端座位など10種類の危険動作をAIが学習して転倒の予兆を事前に知らせます。これらに共通するのは「事後対応」ではなく「事前予測」という考え方です。夜間の少人数体制でも、AIが24時間見守りを担うことで安心した運営が可能になっています。さらに最新製品では脈拍や血中酸素飽和度などの生体情報も取得できるものが登場しており、より総合的なケアにつながっています。
(出典:https://renue.co.jp/posts/care-ai-monitoring-record-careplan-guide-2026 / https://www.glory.co.jp/mirai-eye/ / https://neoscare.noritsu-precision.com/)
押さえておきたいポイント
- AIが転倒の「予兆」を検知してスタッフへ通知する仕組みが主流になりつつあります
- 離床タイミングをAIが予測してプッシュ通知するシステムも登場しています
- 脈拍・血中酸素飽和度などの生体情報もモニタリングできる製品が増えています
- 見守りシステムはICT補助金(後述)の補助対象機器に含まれます
令和8年度「介護テクノロジー導入支援事業」──補助金の最新情報と活用のポイント
令和8年度の介護テクノロジー導入支援事業は、2026年4月7日に厚生労働省から各都道府県に実施要綱が発出され、現在、各都道府県で順次申請受付が始まっています。補助対象は見守り機器・インカム・移乗支援機器・介護記録ソフトなど9分野16項目にわたり、補助率は最大3/4、補助上限は機器の種類や組み合わせによって100万〜1,000万円です。今年度の大きな特徴は、「機器を導入すること」よりも「その機器を使って業務をどう変えるか」というプロセスと推進体制の整備が重視されている点です。在宅系事業所が補助率3/4の適用を受けるには、令和8年度内にケアプランデータ連携システムの利用を開始することが条件となっており、早めの準備が必要です。また、見守り機器・インカム・介護記録ソフトのICT3種をセットで導入することで、「生産性向上推進体制加算(I)」として月100単位の加算も算定できます。補助金と加算を組み合わせることで、導入の費用対効果がさらに高まります。
(出典:https://www.care-news.jp/useful/uSDgF / https://hojyokin-portal.jp/columns/kaigo_technology / https://carebird-portal.com/2026/04/15/令和8年度-介護テクノロジー導入支援事業【最新ガイド】補助金の変更点と活用の筋書き)
押さえておきたいポイント
- 補助率最大3/4・補助上限100万〜1,000万円(機器の種類・組合せによって異なります)
- 申請スタート時期は都道府県ごとに異なるため、早めの窓口確認が必要です
- 在宅系事業所が補助率3/4を受けるには「ケアプランデータ連携の利用開始」が条件です
- 見守りICT3種パッケージの導入で「生産性向上推進体制加算(I)」月100単位の算定も可能です
まとめ
AI見守りシステムは転倒・離床事故の予防に確かな効果をあげており、夜間の少人数体制でも職員が安心して働ける環境づくりに役立ちます。令和8年度のICT補助金は補助率・補助上限ともに過去最大級の規模で、今年は導入を検討する絶好の機会です。まずはお住まいの都道府県の担当窓口に問い合わせ、申請スケジュールを早めに確認することをおすすめします。AI見守りシステムの導入は、利用者の安全を守るだけでなく、職員の負担軽減と定着率の向上にもつながる、現場全体の底上げになります。
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