「ICTを導入したいけれど、費用面がネックで踏み出せない」「LIFEに情報を入力しているけれど、フィードバックをどう活かせばいいかわからない」「2026年から始まった介護情報基盤、実際に何が変わるの?」——現場でよく聞かれる声です。2026年は、介護DXに関する補助金・制度・システムが重なって動いている転換期です。今回は、介護事業所の経営者・管理者の方が今すぐ動ける最新情報を3つに絞ってお届けします。
令和8年度(2026年度)介護テクノロジー導入支援事業——補助率4/5、今が申請のチャンスです
2026年度の介護テクノロジー導入支援事業が、各都道府県で順次公募を開始しています。今年度の大きな特徴は、補助率が4/5(5分の4)に引き上げられた点です。介護記録ソフトの導入では職員数に応じて100万〜250万円の補助が受けられ、端末やWi-Fi整備を含める場合はさらに15万円が上乗せされます。複数事業所が協働で導入するパッケージ型では、上限400万〜1,000万円の範囲で補助される仕組みです。
対象となる機器は見守りシステム・インカム・介護記録ソフトなど多岐にわたります。申請窓口は各都道府県の介護・高齢者福祉担当部局で、2026年4月以降に順次公募が始まっています。締め切りや申請要件はお住まいの都道府県によって異なりますので、公式サイトの確認をおすすめします。
押さえておきたいポイント
- 今年度の補助率は最大4/5(昨年度より引き上げ)
- 介護記録ソフト導入には100万〜250万円の補助(職員数に応じて変動)
- Wi-Fi整備・端末費用も対象に含められる
- 複数事業所の協働導入には最大1,000万円のパッケージ補助あり
- 申請先は各都道府県の介護担当部局(公募時期は都道府県によって異なる)
出典:令和8年度 介護テクノロジー導入支援事業 活用ガイド|補助金ポータル
LIFE(科学的介護情報システム)が国保中央会へ移管——「入力するだけ」から「ケアを変える材料」へ
2026年5月11日、LIFEの運営が厚生労働省から国保中央会へ移管されました。電子証明書の導入や介護情報基盤との連動など、システム面の機能強化も段階的に進んでいきます。施設サービスではすでに77%がLIFEを導入済みですが、現場で多く聞かれるのが「フィードバックをどう活かせばいいかわからない」という声です。
厚生労働省の事例集(令和6年度版)では、LIFEのフィードバックを単なる加算取得のための提出から「ケアを変える材料」として活用している事業所の実践が紹介されています。口腔機能データを定期的に確認することで「なんとなく良さそう」という勘に頼ったケアを、数字で裏づけられたケアへと転換した事例などが報告されています。データを読む習慣をスタッフ全体に広げることが、今後のLIFE活用の鍵になるでしょう。
押さえておきたいポイント
- 2026年5月11日、LIFEは国保中央会へ運営移管(安定運用・機能強化が期待される)
- 施設サービスの77%がすでに導入済み
- 「データを出すだけ」で終わらず、フィードバックを読んでケアに活かすことが重要
- 介護情報基盤との連動により、今後はデータ連携がさらに拡充される予定
- 勘と経験から「科学的根拠のあるケア」への転換が求められている
出典:施設サービスの77%が導入済み!「LIFE」フィードバック活用6事例が示す戦略|セオドア アカデミー
2026年4月スタートの「介護情報基盤」——データ連携で介護現場はどう変わる?
2026年4月1日から、介護保険事務システムの標準化対応が完了した自治体を中心に介護情報基盤の利用が段階的に始まりました。この仕組みは、これまで紙・FAX・電話でやり取りされてきた利用者情報を、行政・介護事業所・医療機関の間で安全にデジタル共有するためのインフラです。
具体的には要介護認定情報・ケアプラン・薬剤情報・診療情報などが連携される予定で、全国的な本格運用は2028年4月の見込みです。現時点では自治体の標準化対応が完了した地域から順次利用が広がりますが、「情報連携のデジタル化」という流れは確実に動いています。事業所内の記録を今からデジタル化しておくことが、スムーズな対応への備えになります。
押さえておきたいポイント
- 介護情報基盤は2026年4月から段階的スタート(自治体の標準化対応完了地域から)
- 全国的な本格運用は2028年4月の予定
- 行政・事業所・医療機関の間で利用者情報をデジタル連携する仕組み
- 対象は要介護認定情報・ケアプラン・薬剤情報・診療情報など
- 今から記録のデジタル化を進めておくことで将来の対応がスムーズになる
出典:2026年4月スタート 介護情報基盤とは?概要から最新情報まで|ささえるラボ
まとめ
2026年は、介護DXにかかわる補助金・制度・システムが大きく動いている一年です。補助率4/5の介護テクノロジー補助金は、費用面を理由にICT導入を迷っていた事業所にとって取り組みやすい機会になるかもしれません。LIFEはデータを「出す」だけでなく「使う」フェーズへと移行しつつあり、介護情報基盤は中長期的に情報連携のあり方を変えていきます。それぞれのペースで、できることから一歩ずつ準備を進めていただけたらと思います。
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