2026/06/19

2026年6月改定で注目!生産性向上推進体制加算と見守り機器・ICT補助金の最新ポイント【介護事業所の経営者・管理者向け】

スタッフの処遇を改善したい、でも加算の種類が多すぎて何から手をつければいいかわからない——そんな悩みを抱える経営者・管理者の方は多いのではないでしょうか。実は、2026年6月の介護報酬臨時改定を境に、「DXへの取り組み」と「処遇改善加算の上位区分取得」が直接つながるようになりました。今回は、その核心にある「生産性向上推進体制加算」と、活用できる見守り機器・ICT補助金の最新情報をわかりやすく解説します。

2026年6月改定——「処遇改善加算の上位区分」にDXが必須条件に

2026年6月に施行された介護報酬の臨時改定では、介護職員の処遇改善を目的とした加算制度が見直されました。注目すべき点は、処遇改善加算の上位区分を取得するための条件の一つとして、「生産性向上推進体制加算」の算定が組み込まれたことです。

これは、事業所がテクノロジーを活用して業務効率化の実績を示せなければ、スタッフへの給与アップに直結する上位加算が取れないという仕組みです。DXの取り組みが「やったほうがいい話」から「加算取得に必要な経営課題」へとシフトしたと言えます。改定率はプラス2.03%で、施設系サービスを中心に幅広いサービス種別が対象となっています。

押さえておきたいポイント

  • 2026年6月臨時改定で、処遇改善加算の上位区分取得に「生産性向上推進体制加算」の算定が関連付けられた
  • DXへの取り組みがスタッフの給与・待遇に直結する時代が本格的に始まった
  • 対象サービスは施設系・居住系サービスを中心に幅広く適用される

出典:【速報】令和8年(2026年)介護報酬改定まとめ | 介護のコミミ

生産性向上推進体制加算ⅠとⅡ——3種のテクノロジーで最大100単位/人/月

生産性向上推進体制加算には「Ⅱ」と「Ⅰ」の2段階があります(同時算定は不可)。

加算(Ⅱ):10単位/利用者/月——まず第一歩として取り組みやすい区分

①利用者の安全とケアの質を確保しながらスタッフの負担を軽減するための委員会を設置・定期開催、②厚生労働省の生産性向上ガイドラインに基づく継続的な改善活動の実施、③見守り機器等のテクノロジーを「1種類以上」導入、④業務改善の効果データ(過去1年分)の提出——以上の要件を満たすことで算定できます。

加算(Ⅰ):100単位/利用者/月——加算(Ⅱ)の10倍の評価

加算(Ⅱ)の要件をすべて満たしたうえで、①見守り機器を「全居室」に設置、②インカム等のICT機器を同一時間帯に勤務する全介護職員が使用、③介護記録ICT(スマートフォン等)を活用——この3種すべてのテクノロジーをそろえ、実績データで効果を証明することが求められます。まず加算(Ⅱ)から始めて実績を積み、加算(Ⅰ)を目指すステップアップの進め方が現実的です。

押さえておきたいポイント

  • 加算(Ⅱ)は「見守り機器等1種類以上」の導入から始められる現実的なスタートライン
  • 加算(Ⅰ)は月100単位/人と大きく、長期的に見た設備投資の回収もしやすい
  • 業務改善の効果データを日頃から記録・蓄積しておくことが加算申請の近道

出典:生産性向上推進体制加算【2026年版】要件・申請手順 | ふくしの素材館 / 新設された「生産性向上推進体制加算」とは | ジーコム株式会社

令和8年度 介護テクノロジー導入支援事業——補助率最大3/4、約297億円規模で申請受付中

見守り機器やICT機器の初期費用が高くて踏み出せない、という事業所の方に知っていただきたいのが「介護テクノロジー導入支援事業」です。厚生労働省は令和8年度(2026年度)の同事業に総額約297億円規模の補助予算を確保しており、補助率は最大3/4となっています(在宅系サービスの要件を満たした場合)。

補助の対象機器には、離床・バイタル検知の見守りセンサー、職員間連絡用のインカム、介護記録ソフト・スマートフォン、ケアプランデータ連携システム等が含まれます。補助を受けるには事業者の種別や規模、申請期限などの要件があり、都道府県を通じた申請が必要です。早めに都道府県の担当窓口へ問い合わせることをお勧めします。

実際に見守りセンサーを導入した施設では、約69%が「訪室しなくても利用者の状態を把握できるようになった」と回答しており(各種調査より)、夜間業務時間が導入前比87%に短縮されたという実証データも報告されています(パナソニック社実証実験より)。コスト削減効果だけでなく、職員の精神的な負担軽減にも大きく貢献しています。

押さえておきたいポイント

  • 補助率最大3/4——対象機器・要件を確認のうえ、早めに都道府県の担当窓口へ問い合わせを
  • 見守りセンサーは「転倒・事故防止」「夜勤帯の負担軽減」「加算取得のための実績づくり」の3役を担う
  • 導入後は業務改善の効果データをしっかり記録しておくと、加算(Ⅱ)→(Ⅰ)のステップアップに活かせる

出典:介護ロボット・ICTで補助率最大3/4!介護テクノロジー導入支援事業の活用ガイド | 補助金ポータル

まとめ

2026年6月の介護報酬臨時改定は、DXの取り組みと処遇改善が一体となった制度改革でした。見守り機器・インカム・介護記録ICTの3種のテクノロジーをそろえることで、生産性向上推進体制加算(Ⅰ)の100単位/人/月という大きな加算を目指せます。「まず見守り機器1台から」「補助金を使って初期費用を抑える」という現実的な一歩を踏み出してみてください。スタッフを大切にしたいという思いと、経営の安定を両立するヒントが、今回の改定の中にあります。


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